『ピクサー流創造するちから 小さな可能性から、大きな価値を生み出す方法』より、デザインの思考につながる3つのポイントをメモ。
1. 組織のデザイン
いいアイデアを二流のチームに与えたら台無しにされる。二流のアイデアを優秀なチームに与えたらそれを修正するか、捨ててもっといいものを思いついてくれる。
人が負担に感じるお役所的なルールの多くは、悪や問題や矛盾への対処や複雑な環境を管理する方法として設けられている。だが、個々のルールは正当な理由があって作られたとしても、相互に絡み合い始めるとつじつまが合わなくなるときがある。企業においても、よかれと思ってつくったルールで身動きがとれなくなる場合がある。そうなると結果は一つ、「創造する衝動」の喪失だ。
創造性のことを「関係のない概念やアイデア同士の予期せぬ組み合わせ」と言った人がいましたが、それが本当なら、その組み合わせが生まれる精神状態があるはずです。だから行き詰まったと感じたときは、いったんすべてを止めて、僕もチームも他に目を向けて、しばらくしてムードが変わったら再度問題にタックルします。
2. デザインするリーダー像
「見えないものを解き明かし、その本質を理解しようとしない人は、リーダーとして失格である」
どれほど目を凝らしても、自分や人の人生を決定づけている相互依存の関係をすべて知ることはできない。
見えないものを認め、今この瞬間にも自分の見えないところで五センチの出来事が山のように起こり、そうした出来事によくも悪くも影響されているという事実を快く受け入れられれば、柔軟性も養われる。リーダーは謙虚たれということかと思われるかもしれないが、リーダーの本当の謙虚さは、自分の人生や事業が目に見えない多くの要因によって決定づけられてきたこと、そしてこれからもそうあり続けることを理解するところから始まる。
3. 既存のフレームにとらわれていることを意識する
人は過去に学ぶべきであって、過去に支配されてはならないのだ。
先を見ることと過去を振り返ることの間には対称性のようなものがあるが、実際にそういう見方をすることはめったにない。ピクサーで次の映画のプロットを検討しているときは、未来につながる道を意識的に選んでいる。入手できる最良の情報を分析し、進む道を選んでいる。ところが、過去を振り返るときには、脳のパターン認識に基づいて、意味のある記憶を選んでいるのだが、そのことに気づいている人は少ない。それにいつも正しい選択をしているわけではない。
人は良くも悪くも環境に影響を受けるということを意識し、自分自身やチームが創造性を高め、アイデアを洗練させていくためには活動する場をデザインすることが重要だと思うようになりました。
謙虚に、過去から学び、今後の活動を創造的なものにしていけたらいいなと思います。
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