「シナリオ」と「ストーリー」の違いはなんでしょうか?
修士研究では「ストーリーを活用した発想手法」というテーマで研究をしています。
今年の1月のワークショップで「ストーリーテリング」という物語の形式でメッセージを伝える手法がデザインのアイデアを生み出すことにも活用できることを知ったことが研究テーマを設定したきっかけとなりました。
「ユーザシナリオ手法」というユーザが商品やサービスを利用する場面を想定して、具体的にシナリオを記述することでデザインの問題を見つけたりそれを解決する手法がありますが、「シナリオ」と「ストーリー」は何が違うのかが曖昧な部分があったので整理してみました。
「ユーザエクスペリエンスのためのストーリーテリング -よりよいデザインを生み出すストーリーの作り方と伝え方 -」という本には以下のように書かれています。
・ストーリー(Story)
時間軸に沿った出来事の流れ。以下の用語を含む幅広い意味で使われる。
・アネクドート(Anecdote)
事実に基づいた注目すべき出来事。エピソードや逸話などと訳される。
・シナリオ(Scenario)
出来事の連続した流れを説明するもの。
・ナラティブ(Narrative)
ある特定の人物の体験を表す物語のこと。「ストーリー」よりも特定の個人の体験を意識する時に使われる。「ナレーション」と同じ語源を持つ。
・ジャーニー(Journey)
ある特定の人物の内面の変化に着目した体験談や物語。
整理してみると、シナリオはストーリーに含まれていて、シナリオは出来事の流れであるのに対して、ストーリーは人のエモーショナルな部分が入ってくるということが分かります。
研究としては、ストーリーのエモーショナルな部分からどのようにオリジナリティのあるデザインに落とし込んでいくかというところが課題になりそうです。
追記
デザインの思考についてのメモとして「UXデザインにおけるシナリオとストーリー」で改めて整理しました。
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